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【よりもい】「宇宙よりも遠い場所」は今年一番泣いた名作アニメ。全話解説した【号泣確実】

【よりもい】「宇宙よりも遠い場所」は今年一番泣いた名作アニメ。全話解説した【号泣確実】

宇宙よりも遠い場所(通称:よりもい)」は隠れた名作アニメです。

女子高生4人組が南極を目指すという話でして、けいおんみたいな感じ?萌え系・日常系アニメ?と思ったら

全然違った。

 

すげぇ演出がうまい、見てよかったと思える神アニメでした。

アルパカ

私は後半で毎話泣きました、過去1番泣いたアニメかも

正直前半はあんまり面白くなかったので侮っていたんですが、5話目が衝撃的でそこから一気に持っていかれました

※まどマギでいう「マミさん回(第3話)」みたいな感じです

 

ただこのアニメ、伏線も多く、演出が「言葉で語らない系(=観客側のリテラシーが求められる)」なので、ちょっと分かりづらいです。

ってことで、各話の伏線・見どころを含めて解説と感想を書いていきます。

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アルパカ

ちなみに2018年アニメBEST3は「シュタゲゼロ」「グリッドマン」「よりもい」ですね

>関連記事:エンタメ好きブロガーの2018年アニメランキング

宇宙よりも遠い場所(よりもい)とは?

宇宙よりも遠い場所(よりもい)とはマッドハウスが作った青春物のTVアニメです。

※原作はありません

よりもい評価は超高い(NWタイムズ紙でも受賞)

日本ではそこまで大ブームにはなりませんでしたが、作品のクオリティは凄いです。

アルパカ

2018年12月に、ニューヨーク・タイムズ紙で「2018年 最も優れたテレビ番組(The Best TV Shows of 2018)」の海外番組部門にも選ばれました。

 

宇宙よりも遠い場所(よりもい)のあらすじ

宇宙よりも遠い場所(よりもい)のあらすじです。

そこは、宇宙よりも遠い場所──。

何かを始めたいと思いながら、
中々一歩を踏み出すことのできないまま
高校2年生になってしまった少女・玉木マリたまき・まりことキマリは、
とあることをきっかけに
南極を目指す少女・小淵沢報瀬こぶちざわ・しらせと出会う。
高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、
絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、
報瀬と共に南極を目指すことを誓うのだが……。

引用元:公式HP

アルパカ

簡単に言うと、女子高生4人がそれぞれの思いを背に、南極を目指すという話です。

 

よりもいの主人公4人が抱える悩み。それが解消され成長していく王道物語

よりもいの主人公4人は悩み・問題を抱えています。

  • 玉木 マリ(たまき マリ)→新しいことに挑戦するのを恐れる
  • 小淵沢 報瀬(こぶちざわ しらせ)→「母が死んだ南極に行く」という無謀な夢を持つ
  • 三宅 日向(みやけ ひなた)→人間関係で悩んだ過去を持つ
  • 白石 結月(しらいし ゆづき)→芸能活動のせいで友人がいない

 

前半はコメディタッチな演出により、その問題は大きくは見えてきません。

しかし物語が進むに連れ、それぞれのキャラクタにフォーカスされ、その悩みがハッキリとしていきます。

結果「その悩みが解消され、成長していく」という王道な物語になっています。

 

友情、周囲の目、挑戦。

そういったいくつもの青春な話が大量にありまして、とにかく泣けます。

 

よりもいのテーマ「淀んで溜まっていた水が一気に流れ出す」

よりもいのテーマは「淀んで溜まっていた水が一気に流れ出す」です。

第1話と最終話で、主人公キマリのモノローグの言葉がそれを表しています。

淀んだ水が溜まっている。

それが一気に流れて行くのが好きだった。

決壊し解放され走り出す

淀みの中で、蓄えた力が爆発して

全てが、動き出す。

 

これは「悪い過去と決別し現実が良い方向に向かう」とも言えます。

また「悪い過去=淀んで溜まった水」があったからこそ、大きな爆発・変化(カタルシス)に結びつくと見ることもできますね。

 

宇宙よりも遠い場所(よりもい)全話解説&感想まとめ

宇宙よりも遠い場所(よりもい)の解説と感想のまとめです。

アルパカ

伏線や演出の意味などを中心に解説していきます。

※長いので、ブックマークして何話かごとに見てもらえるといいかもしれません。

 

よりもい第1話「青春しゃくまんえん」解説&感想

よりもい第1話「青春しゃくまんえん」解説&感想です。

高校に入ったら何かを始めたいと思いながらも、なかなか一歩を踏み出すことのできないまま、高校2年生になってしまった少女・玉木マリ(たまき・まり)ことキマリは、とあることをきっかけに南極を目指す少女・小淵沢報瀬(こぶちざわ・しらせ)と出会う。高校生が南極になんて行けるわけがないと言われても、絶対にあきらめようとしない報瀬の姿に心を動かされたキマリは、報瀬と共に南極を目指すことを誓う。©YORIMOI PARTNERS

 

1話の見どころはなんと言っても冒頭の作品テーマを語るモノローグ。

アルパカ

この演出がある作品は大体名作になります(確信)。

 

ノートで夢を思い出す主人公(キマリ)。

夢は「1度だけ学校を休み、ここではないどこかへあてのない旅に出る」というもの。

しかし、新たな挑戦をすることを恐れて、失敗したくないと感じてしまうキマリ。

これって誰もが共感できる「あるある」ですよね。

 

そんなキマリの前に「失敗を恐れない」少女シラセが現れます。

彼女とともに、南極に行くという夢を追うことになります。

そんなキマリが確かな第1歩を踏み出したのが1話目です。

アルパカ

一人旅に行こうとして辞めた姿と、シラセのために挑戦した姿が「駅のホーム」で対比されている演出に注目

 

で、最後の締めが「その口元が、ニヤリと笑う。私の青春が動き出した」ですよ。

これは個人的な感覚なのですが、割と最高な締め方

冒頭モノローグの

淀んだ水が溜まっている。

それが一気に流れて行くのが好きだった。

決壊し解放され走り出す

淀みの中で、蓄えた力が爆発して

全てが、動き出す。

との対比、手帳に埋もれていた夢「青春する」が実現しそうな期待、予感。

アルパカ

良いアニメってこういうものですね!

 

よりもい第2話「歌舞伎町フリーマントル」解説&感想

よりもい第2話「歌舞伎町フリーマントル」解説&感想です。

南極観測船は日本を発ち、オーストラリアのフリーマントルを経由して南極へと向かう。観測隊員たちが南極観測船に乗り込むのはフリーマントルからのため、日本からフリーマントルに行くための飛行機代が必要になると報瀬から言われたキマリは、コンビニでアルバイトを始める。一緒に南極に行きたいというアルバイト先の先輩・三宅日向も仲間に加わり、キマリたちは報瀬が計画したとある作戦を実行する。©YORIMOI PARTNERS

 

女子高生4人組の3人目「三宅日向(ヒナタ)」が仲間になります。

この徐々に仲間になる、ゆったりした展開も良いですね。

 

歌舞伎町でハチャメチャはしゃぐシーンがこの話のハイライトですが、

  • 「うん、ただ、楽しいな~って」
  • 「うん。なんかね、動いてる。私の青春、動いてる気がする!」

という台詞が前回の第1話に続いて、やるせない現実から、遠い理想に徐々に近づいている、動いている感じが出ていて非常に良かった。

アルパカ

ただ、割とコメディ多めで、他の神回に比べると普通な回でしたね

 

よりもい第3話「フォローバックが止まらない」解説&感想

よりもい第3話「フォローバックが止まらない」解説&感想です。

報瀬の部屋に集まったキマリたちは、スマホを片手に高校生が南極に行く方法を探す。そんなものが簡単に見つかるはずもないと思っていた矢先、南極観測隊に取材班と共に現役女子高生であり、女優でもある白石結月が同行するという記事を見つけるキマリたち。結月が所属する事務所に私も同行できるように掛け合ってと騒ぐ報瀬に巻き込まれ、電話を押し付け合うキマリたちの前に結月が現れる。©YORIMOI PARTNERS

 

女子高生4人組の4人目「白石結月(ユヅキちゃん)」が仲間になります。

ユヅキちゃんといえば「軽く死ねますね」という口癖が特徴ですが、あまり流行りませんでしたね。

 

衝撃的なのが、ユヅキが芸能活動を始めた4歳の頃から「友達がいたことがない」という事実。

アルパカ

2周目でこのシーンを見るとより泣けますね

 

この話でのポイントは、ユヅキちゃんの心象風景の演出ですね。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

キマリたちが迎えに来ている夢を見て、それが「夢だと気づいた」後の泣き顔とも取れる笑顔。

 

そして、閉ざされていたユヅキの心を表すホテルの窓。

ストッパーはあるものの、限界まで開いていることから

  • キマリたちに心を開き始めている
  • しかしこれ以上開こうとすることはできない(ストッパー)

ということが分かります。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

で、この後、ドアのノックに反応したユヅキが「窓の方を見る」のです(夢が再現されるのでは?という期待)

アルパカ

ここの細かい演技スゴいですよね

 

更に言うと、キマリたちが現れて号泣するユヅキ。

これも作品テーマの「淀んだ水が動き出す」=「涙」とも言えますね。

 

そして最後、ユヅキが完全に心を開いたことを表す表現として、「部屋の窓」をストッパーを映さずに描きます。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

アルパカ

この表現にもしびれましたね…

 

よりもい第4話「四匹のイモムシ」解説&感想

よりもい第4話「四匹のイモムシ」解説&感想です。

ついに南極行きの切符を手に入れたキマリたちは、同行者として南極に行くために身につけなければならない技術や知識を学ぶため、3日間に渡る夏期訓練に臨む。座学から野外でのフィールドワークまで、様々な訓練を行う施設がある山の麓までやってきたキマリたちは、そこで今回の南極観測隊の隊長である藤堂吟から挨拶を受けるが、報瀬だけは隊長の言葉に険しい表情を浮かべる。©YORIMOI PARTNERS

 

周囲の悪口への反撃の言葉としての「ざまあみろ、ざまあみろ、ざまあみろ」がリフレインのように、視聴者の心に残ります。

物語後半で「呪いの言葉」から「祝いの言葉」に変わるこの台詞を前半からしっかりと入れているシナリオの計画性に脱帽です。

 

また、めぐっちゃん(眼鏡)の言葉がより強調されていきます。

変化しないことを良しとする幼馴染キャラの「高橋めぐみ」。

彼女の応援のようでいて、優しさのようでいて、攻撃的な台詞が印象的でした。

「無理しすぎないようにな、それ以上頑張ってダメだったら、すごい後悔するだろうから」

 

あとこの話の見どころはキマリの台詞ですね。

「どうして南極に?」と隊長に効かれた時の台詞

「どこかじゃない。南極だって(気づいた)」

「皆と一緒に南極星見つけて、オーロラ見て、かき氷食べて、ペンギンと記念写真撮りたい」

 

これで、この物語の冒頭の曖昧な「青春的な何か」の意味が大きく変わります。

つまり「南極という具体的な場所」と「南極での具体的なやること」ですね。

 

よりもい第5話「Dear my friend」解説&感想

よりもい第5話「Dear my friend」解説&感想です。

訓練を終えてから数ヶ月が過ぎ、南極へと旅立つ日が近づいてきたある日。リンの手伝いもあって、どうにか南極へと持っていく持ち物の荷造りを終えたキマリは、めぐみから借りたまま、てっきりなくしてしまったと思っていたゲームを見つける。めぐみにゲームを返すついでに、久しぶりだからとゲームで遊び始めたキマリは幼い頃の思い出を話し始めるが、めぐみは覚えていない様子で……。©YORIMOI PARTNERS

 

この回はなんと言っても、鬼畜眼鏡認定されかねない幼馴染の「高橋めぐみ」の「絶交発言」がポイント。

前半パートはすべて、この「めぐっちゃんの罪の告白」に向かって描かれていたのではないか?と思えるような出来でした。

アルパカ

めぐっちゃんは「過去=無変化=日常」の象徴でもあります

 

前半から不穏な空気が漂います。

めぐっちゃんの「無理するなよ、失敗したらそれだけ後悔が大きいから」という台詞が4話に続いて再度あります。

そして「挑戦するな」というメッセージを示すかのように、キマリが楽しむ「ぷよぷよ風ゲーム」の電源をわざと落とします。

アルパカ

めぐっちゃんの目線が怖かった…

 

で、結局めぐっちゃんの感情とは何だったのでしょうか?

「挑戦するキマリへの嫉妬」「キマリがいなくなることの寂しさ」ももちろんあったでしょう。

しかし、それ以上に「何者でもない自分に気付かされた怖さ」への反発があったのかと。

 

めぐっちゃんの発言は以下の通り。

  • 「知らねぇよ!最初にお前が南極に行くって言った時、なんでこんなに腹が立つんだって思った。昔からキマリが何かする時は私に絶対相談してたのにって!」
  • 「そうしてないと何も無かったんだよ私には!自分に何も無かったからキマリにも何も持たせたくなかったんだ」
  • 「ダメなのはキマリじゃない私だ!」
  • 「ここじゃないところに向かわないといけないのは私なんだよ!」
  • 「やっと一歩踏み出そうとしてるんだぞ、お前のいない世界に」

 

で、ここで第1話のモノローグが再度出てくる演出が秀逸。

  • 「淀んだ水」 = めぐっちゃんの悪感情
  • 「決壊し解放され」 = めぐっちゃんの涙

ちなみに作画はこれです、以前は暗い場面で「淀んだように」写っていた水をさり気なく映すのもスゲーですね。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

アルパカ

私はキマリの「絶交無効」発言で号泣してしまいました

 

あとね、2周目で気づいて、また泣いてしまったのが最後のモノローグ。

「全てが、動き出す」部分だけ2回言ってるんですよ。

もちろん強調の意味で、2回言ったと捉えても良いです。

アルパカ

ただ、1回目の「動き出す」は「めぐっちゃんに対して向けられた言葉」だと考えると泣けます。

 

よりもい第6話「ようこそドリアンショーへ」解説&感想

よりもい第6話「ようこそドリアンショーへ」解説&感想です。

七神屋ペンギン饅頭号として生まれ変わった南極観測船に乗り込むのはオーストラリアのパース近郊にあるフリーマントルから。日本からフリーマントルに向かうために旅立ったキマリたちは、乗り換えのためにシンガポールに降り立つ。出発までの時間を使ってシンガポール観光を楽しむキマリたちだったが、日向の様子がおかしいことに気がついた結月は、何か隠し事をしているのではないかと問い詰める。 ©YORIMOI PARTNERS

 

6話では日本を飛び出し、海外(シンガポール)が舞台です。

報瀬と日向2人の「人を大事にするやり方」の違いが特徴的でしたね。

 

日向の「迷惑かけたくない、気を使いたくない」から構わないでほしい…という気持ちも現代の若者なら理解できる感覚です。

軽薄な態度で周囲に壁を作り、明るく拒絶するキャラ演技はとてもリアルに感じました。

アルパカ

これは結局、ヒナタちゃんのトラウマでして、後半で解決される問題ですね

 

今回の見所は、報瀬が「予定を変更するのが嫌、嫌い」と言いつつも「4人で行くの。この4人で。それが最優先だから」と主張する所でしたね。

実は、この考えと対象的なのがめぐっちゃん。

当てのない旅にキマリに誘われた時に「そういうのは、1人で行くから意味があるんじゃない?」と言っていました。

アルパカ

これも最終話で回収されますね

 

よりもい第7話「宇宙を見る船」解説&感想

よりもい第7話「宇宙を見る船」解説&感想です。

フリーマントルに到着したキマリたちは、停泊しているペンギン饅頭号に乗り込む。船室へと案内されたキマリたちは、吟からその船室がかつて報瀬の母親である貴子が使っていたものであることを聞き、貴子が何か部屋に残しているのではないかと隅々まで調べてみるが、何も見つからない。そして時間は食料の買い出しなど出港準備の手伝いで忙しなく過ぎていき、出港前の出陣式を迎える。©YORIMOI PARTNERS

 

いきなり脱線ですが、よりもいの評価を低めるとしたら「南極に行くのはリアリティがない、大変さがない」というところでしょう。

個人的には、第7話の「南極の厳しさに近づく演出」で充分かなと思っています。

作品上では、不幸も、厳しい現実を描くこともできます。

しかし、この主人公たち4人が向き合うべきは「外」ではなく「内」です。

アルパカ

作品後半の一人一人へのフォーカスを見るに、下手に「南極は大変だ」を描きすぎなかったのは正解だと思います

 

7話で注目するべきは、シラセちゃんの弱々しいスピーチですね。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

アルパカ

後半のシラセちゃんの成長と対比して見るとオォってなります

 

よりもい第8話「吠えて、狂って、絶叫して」解説&感想

よりもい第8話「吠えて、狂って、絶叫して」解説&感想です。

ついにフリーマントルから南極へ向けて出港したペンギン饅頭号。陸地から離れ、大海原へと進んでいく光景に、キマリは改めて世界の広さを感じる。隊員たちへの取材、大量のじゃがいもの皮剥き、そして体力をつけるためのトレーニングなど、船内でやらなければならないことの盛り沢山さに疲れ果てるキマリたち。明日からやっていけるのかという不安の中、さらなる災難が襲いかかる。©YORIMOI PARTNERS

 

この話も、料理、体力づくり、船酔いと南極への旅路の過酷さ・リアリティを描く回でした。

アルパカ

あとしっかりお風呂シーンを描くことでの視聴者サービスも… 

 

 

よりもい第9話「南極恋物語(ブリザード編)」解説&感想

よりもい第9話「南極恋物語(ブリザード編)」解説&感想です。

観測隊員の敏夫から恋の相談を受けたキマリたちは、敏夫が恋い焦がれる相手が隊長の吟だと知って呆れてしまう。吟との距離を少しでも縮めるため、報瀬に何か情報はないかと尋ねる敏夫だったが、母である貴子の知り合いというだけで、何も話せることはないと答える報瀬。こうなったら吟に直接聞くしかないと、キマリたちは報瀬に吟のところへ行くように言うのだが……。©YORIMOI PARTNERS

 

アルパカ

最初に言っておくと、よりもい第9話以降は全部神回です!

ついに南極に第1歩目を踏み出した回。

広さ、白さ、寒さ。

南極の絵の描写が非常に良かったですね。

 

見どころは、シラセに「先に一歩目どうぞ」と譲ったのに、4人で一緒に南極に降り立ったところ。

このシーンは第6話のパスポート騒動の時のシラセの発言・思いとつながっています。

  • 「先に行けって言われて先に行く薄情にはなりたくない!」
  • 「4人で行くって言ったのに、あっさり諦める根性なしにはなりたくない!」
  • 「4人で行くの!この4人で!」
  • 「それが最優先だから!」

 

あとは、到着後のシラセちゃんの感情の爆発ですよ。

まさに「よどみの中でたくわえた力が爆発して、すべてが動きだす」シーン。

  • 「ざまぁみろ…ざまぁみろ、ざまぁみろ、ざまぁみろ!」
  • 「アンタたちがバカにして鼻で笑っても私は信じた!」
  • 「絶対無理だって裏切られても私は諦めなかった!」
  • 「その結果がこれよ!どう?私は南極に着いた!」
  • 「ざまぁみろ!ざまぁみろ!ざまぁみろ!ざまぁみろー!」

前半の鬱屈、周囲の悪口はすべてこの栄光のためにあったかと思えるような、カタルシス。

アルパカ

最高のシーンですね(号泣)

ちなみにこの時、シラセちゃんは笑顔でした。

これは母親への思い出はなく、バカにしていた学校の人々へ感情の矛先が向いていたから。

で、これが後々の展開に繋がりますね。

 

よりもい第10話「パーシャル友情」解説&感想

よりもい第10話「パーシャル友情」解説&感想です。

見渡す限り延々と続く真っ白な世界。ついに南極へとやってきたキマリたちは、目の前の広がる景色に思わず息を呑む。前回から3年ぶりとなる昭和基地ではやらなければならないことが山積みで、基地へと案内されたキマリたちも次から次へと言い渡される仕事に大忙し。そんな中、結月が意を決したかのような面持ちでキマリたちを見ながら、とある出来事を話し始める。©YORIMOI PARTNERS

 

ここから4回は各キャラクタのための回です。今回は小淵沢 報瀬

表題のパーシャルとは「セ氏零下3~零下8度程度の冷凍状態で食品などを貯蔵する方法。部分凍結。微凍結」のこと。

アルパカ

たしかに友情って不安定なもので、いつ消えてもおかしくない(パーシャル)ですよね

 

で、4歳から友人がいたことがなかった結月ちゃんは、友達の作り方を知りません。

友達誓約書とかいうドギツイ物も作ります。

これギャグ風ですが、けっこう笑えない感じ。

アルパカ

キマリが我々の心を代弁して、泣いてくれますね…

 

結月は誕生日を祝ってもらったこともありません。

※「誕生日祝ってもらえる人といない人がいるのずるい」という発言がありました

で、みんなで結月の誕生日を祝い、友情があることを確認します。

この時、友達誓約書には書かなかった「our friend」とハッキリ書いてあるのが良いですね。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

結月の「だって初めてなんですから、友達からお祝いされるの」という台詞も、受け入れたんだということが分かって、泣けます。

 

アルパカ

ちなみに、めぐっちゃんについてのシーンで、こんなコマがあったの気づきましたか?
引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

あと、最後の「友達って多分、ひらがな一文字だ」という言葉も非常に良いです。

アルパカ

こんな天才的なキャッチコピー考えたことに惚れ惚れします…

 

よりもい第11話「ドラム缶でぶっ飛ばせ!」解説&感想

よりもい第11話「ドラム缶でぶっ飛ばせ!」解説&感想です。

大晦日に予定されている南極と日本を繋ぐ中継のテストをしているキマリたち。モニターの向こうにはキマリの母と妹のリンの姿が映っている。そしてさらに中継の話を聞きつけた日向の友達が、ぜひ会いたいとやってきていて、日向に久しぶりと話しかける。テストも終わり、基地内にある郵便局の分室で仕事をするキマリたちだったが、日向だけは心ここにあらずといった様子で……。©YORIMOI PARTNERS

 

今回は三宅 日向のための回。

学生時代のトラウマ「陸上部の元友人」から連絡が来ます。

ヒマリといえば本心を出さないキャラクタでしたが、ここにきてその闇が判明します(陸上部の仲間に裏切られた過去)。

 

この11話のテーマって10話からの続きでもありますよね。

「友情とは?」「友人とは?」という問題への、形を変えた回答でもあります。

 

アルパカ

シラセの発言を聞いて、みんな泣いたと思います
  • あなたたちはそのままモヤモヤした気持ちを抱えながら生きていきなよ!
  • 人を傷つけて苦しめたんだよ!
  • そのくらい抱えて生きていきなよ!
  • それが人を傷つけた代償だよ!
  • 私の友達を傷つけた代償だよ!
  • いまさら何よ、ざけんなよ。

 

ちなみに、闇眼鏡こと、キマリの親友めぐっちゃんは何故許されたのでしょうか?

これは、自らその罪を告白したか、ってのが違いだと思います。

弱さゆえの人を傷つける行動も、しっかりと認めて、謝罪することが大切。陳腐だけど、そういうものじゃないかなと思います。

 

よりもい第12話「宇宙よりも遠い場所」解説&感想

よりもい第12話「宇宙よりも遠い場所」解説&感想です。

母が南極から帰らなかったあのときからずっと醒めない夢の中にいる。その夢は南極に来ることで、母が愛したその場所に行くことで醒めると思っていた。でも南極にやってきた今も夢は醒めることなく続いている。もし母がいる場所に行ってもこの夢が醒めなかったら、そう考えると怖くてたまらない。母の元へと向かう最後の旅が始まる。日本から1万4千キロ。宇宙より遠いその場所へ。©YORIMOI PARTNERS

 

小淵沢 報瀬の回です。

南極到着時に、笑顔で「ざまあみろ」と言っていた彼女が、ようやく母親の死と向き合い、受け入れます。

名シーンの連発でしたね。

  • お札を並べるシーン
  • 「Dearお母さん」のメールの内容のモノローグ
  • 皆でノートPCを探すシーン

などなど。

アルパカ

母親のノートPCのパスワード「1101」は小淵沢報瀬の誕生日だったのも印象的。

 

しかしなんといっても、母親のノートPCを起動した後が秀逸。

今まで各話で映っていた「Dearお母さん」というのは、シラセがスマホをいじるたびに母親にメールを送っていたということが判明します(伏線)。

受け止められなかった母親の死を実感し、理解し、咀嚼し、受け入れたのがこの時でした。

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

引用元:宇宙よりも遠い場所

これがこの物語最大の見せ場です。

溜まっていた悲しい気持ちが、ダム決壊の如く、流れ出ます。

それを表すように止まらないメール受信と、シラセの涙。

シラセの止まっていた時は、感情は、この瞬間、また動き始めました。

 

蛇足ですが更に言うとタイトルの「宇宙よりも遠い場所」とはシラセにとっては「母親の貴子が眠る場所」であったとも言えます。

また、物語一貫して通用する冒頭モノローグ「よどみの中で蓄えられた力が爆発して、全てが動き出す」をまたしても体現するシーンでもありました。

アルパカ

クレヨンしんちゃんのオトナ帝国の逆襲のヒロシの回想同様に、100%泣くシーンになりました

 

よりもい第13話「きっとまた旅に出る」解説&感想

よりもい第13話「きっとまた旅に出る」解説&感想です。

鳴り響く目覚まし時計を止めて、ベッドから起き上がったキマリは食堂の厨房へと向かう。同じ当直当番である日向に遅いと文句を言われながら、ホワイトボードに今日のメニューを書く。そして朝食後のミーティングの司会進行、ゴミ出し、トイレ掃除と仕事をこなしていく。南極での生活にもすっかり慣れたキマリたち。夏隊帰還まであと3日。長かった旅路は終わりを迎えようとしていた。©YORIMOI PARTNERS

 

よりもい最終回。「玉木マリ回」と思いきや「小淵沢 報瀬」のための回という感じ。

12話に続きシラセに注目すると色々と見えてきます

  • 隊長と野球対決→隊長とシラセが正面から向き合った。そしてバットと共に「南極と母親の死」を振り切る
  • 髪を切る→過去を乗り越えて、新しい自分になったという表現
  • 式典でのスピーチ→来た時と違って堂々と喋る
  • 100万円を「お宝」として置いていく→「南極に必ず再訪する」という気持ちの現れ

という感じで、最後まで細かく素敵な演出がてんこ盛りです。

 

主人公キマリは「南極でやりたいこと」をすべてやりきります。

「どうして南極に?」と隊長に効かれた時の台詞

「どこかじゃない。南極だって(気づいた)」

「皆と一緒に南極星見つけて、オーロラ見て、かき氷食べて、ペンギンと記念写真撮りたい」

そして、最後。

モノローグからの、めぐっちゃんからの不意打ちのメッセージ

「私は今、北極だ」

アルパカ

これ、「1人で行って4人の旅を蔑ろにした…」みたいな意見もありますが、個人的には非常に素敵なオチだと思います

 

第5話でキマリから「一緒に南極に行こう」と言われた時に「やっと一歩踏み出そうとしてるんだぞ、お前のいない世界に」と答えてます。

そして「南極(宇宙よりも遠い場所)」よりも遠い場所である「北極」に行ったんです。

これは、めぐっちゃんなりの、親友キマリへの贖罪であり回答です。

アルパカ

私はこのラストシーンも泣いてしまいました…

 

以上『「宇宙よりも遠い場所」は今年一番泣いた名作アニメ。全話解説』というお話でした。

2周したからこそ分かる伏線(というか演出)もありますし、とにかく最高の一作でした。

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