ジョジョを貫くテーマ「人間讃歌」とは何か?意味は?【各部のボスとの対比で考える】

ジョジョを貫くテーマ「人間讃歌」とは何か?意味は?【各部のボスとの対比で考える】

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ジョジョを貫くテーマといえば「人間讃歌」です。

そもそも人間賛歌とは何か?どういう意味か?

アルパカ

各部のボスと対比して考えてみました

 

「人間讃歌」はジョジョの奇妙な冒険第1巻の作者コメントの言葉

「人間賛歌」は、ジョジョの奇妙な冒険第1巻の作者コメントの言葉です。

「神様や機械ではなく、人間こそが一番。それがジョジョの根底にある考え方なんです」

引用元:ジョジョの奇妙な冒険第1巻

実はこの言葉、担当編集者からなにか書けと言われて「適当に書いた言葉」だったそうです。

※適当に書いたけど、実は作品を貫くテーマだったと、現在の荒木先生は考えているそうです

詳しくはAERA(2012年10月22日号)に載っていました。

 

結局、人間讃歌とは何か?

結局、人間讃歌とは何か?

 

ツェペリが語る『人間賛歌は「勇気」の賛歌』

作中で、人間讃歌という言葉が出てきたのは第1部です(唯一のはず)

ツェペリさんはこう語ります。

ノミっているよなあ・・・ちっぽけな虫ケラのノミじゃよ!
あの虫は我我巨大で頭のいい人間にところかまわず攻撃を仕掛けて 戦いを挑んでくるなあ!
巨大な敵に立ち向かうノミ・・・これは『勇気』と呼べるだろうかねェ
ノミどものは「勇気」とは呼べんなあ

それではジョジョ!「勇気」とはいったい何か!?

「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!
人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!
いくら強くてもこいつら屍生人は「勇気」を知らん!
ノミと同類よォーッ!!

引用元:ジョジョの奇妙な冒険第1部

アルパカ

人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!

 

つまり、

  • 人間である限りは「恐怖」を持ってしまう
  • その「恐怖」を乗り越える「勇気」を持つことが大事

が重要だとツェペリさんは述べています。

 

人間讃歌とは、人間性を否定せず、肯定すること

人間讃歌とは「人間性を否定せず、肯定すること」が個人的な意見です。

人間という性(さが)から生まれる弱さがあります。

それは恐怖だったり、不安だったり、困難な運命だったり。

 

それらを否定せず、なんなら弱さもひっくるめて、認める。

認めた上で乗り越えようとする、受け入れた上で前に進もうとする。

 

一言で言うと「肯定」。

 

この「人間の肯定」こそが、人間讃歌の肝かなと思います。

 

人間の素晴らしさと醜さ(悪)の対比

人間の素晴らしさを表現するために、JOJOの作中では「醜さ」の象徴がたくさん出てきます。

敵キャラは大体が、人間的に未熟で、見にくい人間です。

※それゆえ、黄金の精神を持った主人公たちが輝きます。

 

そして、その中でもボスたちは「賛歌」されるべき「人間」の対となる存在です。

 

JOJOのラスボスまとめ(ネタバレあり)

JOJOのラスボスは序盤では意図的に人間以外だったように思います

※注意:誰がラスボスかネタバレあり

  • 第1部:ディオ→人間ではなく吸血鬼
  • 第2部:カーズ→人間ではなく究極生命体
  • 第3部:DIO→人間でははなく吸血鬼

 

その後は人間です。

  • 第4部の吉良吉影
  • 第5部のディアボロ
  • 第6部のプッチ神父
  • 第7部のファニー・ヴァレンタイン大統領

吉良吉影、ディアボロは完全に「私利私欲」の人物でした。

とはいえ、自分の弱さ、運命を乗り越えようとしていた人間でもあります。

 

プッチ神父やヴァレンタイン大統領に至っては「大衆のための正義」を掲げて行動しています。

これも私利私欲を超越した素晴らしき人間に思えます。

 

ラスボスたちに共通する「悪」とは何か?

人間以外の第3部以前、人間の第4部以降。

ある意味では、素晴らしい側面も持つラスボスたち。

 

では、彼らが倒されうる原因は?

ラスボスたちに共通する醜さは何でしょうか?

一言で言うと「悪の発想」だと思います。

 

悪とはなにか?

「目的のためには、誰かが犠牲になっても良い」と思う心です。

 

「正義を実現するためには犠牲はやむを得ない」という考え方ですね。

この観点で見ると、プッチ神父もヴァレンタイン大統領も、理想のためには仕方ないと考えて周囲に害をなしていました。

 

より大きなテーマとしては「人間否定」しているラスボス達

より大きなテーマとしては、ラスボスたちって「人間否定」しているとも言えます。

 

1部~3部は人間の寿命や不完全性を超越(否定)していました。

 

4部~5部は人間の恐怖、不安、困難を受け入れず完全に無いものにしたい(否定)していました。

 

6部~7部は人間が必ず抱えてしまう性質である「迷い」を否定していますよね。

 

つまり、弱さを否定し、無いものとしようとする。

人間である性を受け入れず、否定する。

人間肯定である人間讃歌とは似ているようで、違うものだと思います。

 

悪と人間否定に立ち向かうことが人間讃歌

ラスボスに立ち向かうことはすなわち「人間讃歌」です。

 

目標のためなら犠牲をいとわない「悪」

人間の性を受け入れない「人間否定」

 

そんな悪と人間否定の象徴である「ラスボス」に、命を賭して闘いを挑むことが、人間讃歌です。

 

以上、人間讃歌のお話でした。

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6 COMMENTS

匿名

確かに納得してしまった
けど…なんだろうか、ファニーヴァレンタインのやり方は、やり方は悪そのものだけど、思考としては自分の国の事を第1に考え自国の為ならどんな犠牲を出してでも守ろうとする正義を感じてしまってる自分が居る

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