全裸監督を見たい人
Netflixの全裸監督が話題。
芸人の有吉さんも絶賛しているし面白いのかな?
Netflixに加入しようか迷う。。。
全裸監督をNetflixで見るべきか?
- よく出来た物語が好き
- 村西とおるという人物に興味がある
- 話題の「凄い」演技が気になる
という人は見ても良いかも。
前評判通り「演技」「ストーリー」「演出」どれをとっても、なかなかに完成度が高かったので。
パカログ
とはいえ、現代の風刺や、人間本来の生き方とは云々…的ななにかを期待して見ると肩透かしになるので注意
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考察を先に見たい方は目次からどうぞ。
目次
Netflixオリジナル作品「全裸監督」の解説。あらすじとキャスト紹介
Netflixオリジナル作品「全裸監督」とはどんな作品か?
「村西とおる」という人物の自伝がもとの「実話」です。
彼は元々セールスマン。
妻に浮気されて、会社も倒産寸前で、どん底の状態。
しかし卓越したセールストークと商売の才能で「裏の世界(成人向けの本やビデオ)」で頭角を現していく。
同業から妨害に会い、刑務所に入ったり、海外に幽閉されたりしつつも、自身の生き様を貫いていきます。
一方でヒロインは、厳格な母のもとで育ち、自分を表現することができなかった女子大生の恵美。
彼女は、村西とおると出会い…というお話。
Netflixオリジナル作品「全裸監督」はキャストが凄い(ピエール瀧も出演)
Netflixオリジナル作品「全裸監督」はキャストが凄いです。
とにかく怪演の連続。
憑依型の俳優でおなじみ山田孝之さんが演じる主人公の「村西とおる」はそれっぽすぎて驚きます。
また、森田望智さん演じる「佐原恵美(黒木香)」も、普通に脱いで成人向けのシーンもあったりで、若い女優ながら体当たり演技で挑んでいました。
パカログ
あと、なんといってもリリー・フランキーさんが演じる刑事が怖すぎてビビる。
リリーさんと言えばイラストレーターで「おでんくん」や「東京タワー」のイメージがありますが、こういうダークな役がとにかく似合うんですよね。
人間の狂気とか怖さが、そのなんともいえない「薄ら笑い」から出ています。
最近の映画だと、福山雅治さん主演の「SCOOP!」でも、チャラ源というはまり役を演じていました。
※今回のリリー・フランキーさんの演技が好きなら気にいるはずだから見るべき
村西とおるという伝説。前科7犯。懲役370年。借金50億
村西とおるさんはビデオ監督として有名ですが、同時に数々の伝説を残しています。
前科7犯。懲役370年。借金50億。
どんな人生を歩んでいるんだ?って感じですが、作品を見ると分かります。
元はただのセールスマンだったのに、あれよあれよと闇の世界にいざなわれ、安住の道を捨ててでも自分のやりたいことをやるその生き様が格好良い。
さすがの制作費。アクションもセットも見事
NETFLIXの凄いところは「制作費」が多いこと。
今回は、自伝作品ということで、基本的には人間関係とかを中心に描かけば良いはず。
しかし、第2話、第3話あたりで出てくる「警察」とのアクションシーンの迫力がすごかった。
他にも、昔の歌舞伎町や、ハワイのセットもお見事。
「作っている感」がないため、作品に没頭できます。流石すぎる。
ちゃんと成人向け作品らしいシーンもあります
詳しくは書けませんが、ちゃんと成人向け作品らしいシーンもあります。
というか、もろに「行為」の様子が描かれています。
特にヒロインの森田望智さんが、裸で全力で演じているのが凄い。
https://twitter.com/moritamisato/status/1153869947681923078
Netflixでは基本的にアダルト作品はないのですが、これは責めているなあ、という感じ。
Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」の面白さの理由を考察(感想あり)
Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」を「なぜ面白い」と感じたのかを勝手に分析していきます。
うだつの上がらないサラリーマンという導入のうまさ
主人公「村西とおる」は最初、うだつのあがらないサラリーマンでした。
営業成績は全然ダメ。社内での評価も低い。
そんな彼が先輩からの助言を元に、メキメキとセールスの才能を開花させていく。
これって、視聴者と主人公を同調させる効果がありますよね。
つまり、視聴者たるダメな現実の自分が、変われるかも知れないと、ふと思ってしまう感じ。
パカログ
彼の特技は「セールストーク」と「口説き」
彼の特技は「セールストーク」と「口説き」。
会社員時代の先輩から教わったのは
- まずは褒めて相手の心を開く
- 開いたところを最高の口説き文句で落とすんだ
ということ。
営業マン時代はこの技術でトップセールスにのし上がりました。
その後の、ビニ本屋さん時代も、仲間集めに一役買ったのがこの口の旨さ。
「死ぬまでこの店のローン返済に生きるのか、私と一緒にエロで世の中を変えるのか、どっちにしますか?」
という一言はお見事。
スティーブ・ジョブズが
「あなたは、残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいのか、それとも世界を変えるようなチャンスが欲しいのか」
とペプシ経営者のジョン・スカリーを口説いたのを彷彿とさせる一言。
さらにその後、女優たちの心を開き、口説いていく時にも役に立ちましたよね。
セールス=口説き。
これが彼の人生を切り開く「欠かすことの出来ない武器」だったとよく分かります。
ジャズとルール。紀律を犯した末は?(ネタバレ)
実話なのでネタバレもなにもないのですが、物語の結末に触れるので注意。
村西とおるさんの前には常に分かりやすい「敵」が存在していました。
業界最大手のポセイドンの池澤社長ですね。
販売店、裏社会、警察、他のビデオ制作会社など、全てを束ねるような存在で、圧倒的な強者。
池澤社長は「ジャズが好きだ」ということが何度も描かれていました。
曰く、ジャズは自由にやっているように見えて、暗黙のルールがある。
自由と秩序のバランスを思い出させてくれる、と。
村西とおるは、ビニール本の販売時には、その秩序を破り、罰せられ、刑務所に入れられてしまいます。
この時点で、池澤社長が言っていた「ルールは守らなきゃいけない」という言葉が印象的でした。
というのも、物語の最後、その言葉がブーメランのように返ってきたから。
パカログ
扱っているテーマは「性」なので、下品に見えるかも知れません。
しかし、作品の作りは非常に上品です。
こういう「自分の言った発言どおりに、自分が滅びる(因果応報)」状況になったら、普通は他のキャラクタに語らせますからね。
「あなたは限界ギリギリを超えてしまいましたね、社長」みたいな感じでw
それが無い本作は、非常にスマートで好印象でした。
ギャグが面白い
JR職員(国鉄職員)の未亡人相手に、駅弁をかます山田さん。
「美味しい弁当はいかがですか?」に爆笑しました。
という感じ。
しっかり作られた脚本で、俳優陣も良い演技で、良い作品が出来たなあ、と。
また闇社会の癒着や、救われないキャラクタ達の姿なども、自伝ならではですね。
こういった「救いのない現実」が描かれていたのは、作品のリアリティを上げるために、あってよかった演出だなと思います。
パカログ
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余談:こういう「破天荒な人生」を「エンターテイメントとして描く」のが好きな方向けの作品を思い出しました。
「金と女と欲望」にまみれた名作「ウルフ・オブ・ウォールストリート」が絶対気にいるはずですので、要チェックです。