カードゲーム「ハゲタカのえじき」とは?バッティングのジレンマを体験

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「ハゲタカのえじき」は名作バッティングゲーム(カードゲーム)。

相手の心理を読んで戦う「ジレンマ」が最高です。

ボードゲーム界の神様的なデザイナー「アレックス・ランドルフ(Alex Randolph)」の傑作です。

1988年のゲーム大賞&ロングセラーも納得の面白さです。

当記事では「ゲームの紹介」と「私なりの攻略方法」をお伝えします。

「ハゲタカのえじき」とはどんなカードゲームか?ルールは?

「ハゲタカのえじき」とはどんなカードゲームか?

概要をまとめます。

  • プレイ人数:3~6人
  • プレイ時間:約10分
  • 対象年齢:8歳以上
  • ゲームデザイナー:アレックス・ランドルフ(Alex Randolph)

ポイントは「バッティング」という仕組み。

他の人と行動がかぶる(=バッティングする)と得点を得られないので、いかに他人と思考がかぶらないように行動するかが問われます

 

ボードゲーム「ハゲタカのえじき」ルールの簡単な説明

ボドゲというかカードゲームの「ハゲタカのえじき」のルールを簡単に紹介しますね。

  • 各プレイヤーは手札に1~15点のカードを持つ
  • 山札から場に出る得点カード(-5~+10)を奪い合う(全15ラウンド)
  • 各ラウンドごとに、手札のカードを1枚裏返しで出して、場の得点カードを奪い合う
  • 一番高い点のカードを出したプレイヤーが、場の得点カードを入手できる
  • ただし、バッティングする(数字が他のプレイヤーとかぶる)と、次に高い得点のプレイヤーが得点GET

という感じ!

手札のリソース(1点~15点)を、どういう順番で出すか?

他のプレイヤーと行動(出すカード)がかぶらないように、どうやるのか?

がポイントです。

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「ハゲタカのえじき」の面白いポイント(感想・レビュー)

「ハゲタカのえじき」の面白いポイント(感想・レビュー)です。

ハゲタカのえじきはバッティングが最高に面白い

なんといっても「バッティング」という仕組みが秀逸。

やったらすぐに分かりますが、一番高い得点(10得点)を手に入れるために、手札の一番高いカード(15点)を出したくなります。

しかし、他のプレイヤーも同じように考えます。

もしも他者が自分と同じ「15点」の手札を出したら、バッティングが発生して、得点を得ることはできません。

 

では、2番目に高い得点の9点に15点をぶつけるか?

それもまた、同じように考えるプレイヤーが出てくるかもしれません。

ではやっぱり8点に対して…(以下同様)

 

って感じで、やればやるほど、るつぼに落ちていく感じ。

特に自分と似たような考え方の人がいたら、高い得点以外でも、バッティングすることがあります。

 

ルールは簡単だけど好き嫌いが別れるゲーム

このゲーム、はっきり言って、好き嫌いが大きく別れます。

 

ボードゲームが好きな人ほどハマる可能性が高い気がします。

ハマったら、戦略を考えつつプレイして、長く楽しめます(私も今でも楽しい)

 

ちなみに誰とやるか?(どういう思考のプレイヤーとやるか?)によって、ゲーム展開がかなり変わるのも面白いです。

「子ども」も「大人」も楽しめます。

 

運の要素はあるけど少ない気がする

運の要素はあるけど少ない気がします。

手札のカードは、各プレイヤーとも同じ「15枚(1点~15点)」でして、運の要素は、山札から場に出てくる順番だけ

ということで、かなり戦略的にプレイすることができます。

※周りの人の思考を読むのも戦略的にやるべきです(完全には当たらないから、運といえば運だけど)

 

トランプの大富豪や他のボードゲームと違って、手札にランダム性がないことによって、毎ゲームごとに「どういう戦略で挑むか」を考えることができます。

詳しくはこの後、考察してみます。

 

ハゲタカのえじきに必勝法はありません(放課後さいころ倶楽部)

そもそも私がこのゲームを知ったのは「放課後さいころ倶楽部」というボドゲ紹介マンガでした。

女子高生たちがボードゲームにハマるという設定なのですが、意外に骨太な内容で面白いです(というかボードゲームやりたくなります)

このマンガ第1巻の8話、9話の中で大野翠という委員長キャラクタが戦略を考えます。

「各カードに対しての期待値」を考えて、自分の手札を何に使うか、システマチックに決めます。

しかし、そんなミドリと「たまたま直感で同じように考える」プレイヤー(アヤ)がいて、バッティングしまくる…というオチでした。

 

そもそも、この期待値計算に関しては疑問はありますw

ただ、他に自分と同じ考えのプレイヤーがいると途端に成立しなくなる(=必勝法がない)ということがよく分かるお話でした。

 

「ハゲタカのえじき」の攻略方法・戦略【ボードゲーム考察】

「ハゲタカのえじき」の攻略方法・戦略(ボードゲーム考察)を考えてみました。

ポイントは3つです

  • 最低でも他者の「14,15」のカウンティングは必須
  • 勝利得点の目安を知るべき
  • ほぼ確実に当てはまる定石的なこともある

最低でも他者の「14,15」のカウンティングは必須

最低でも他者の「14,15」のカウンティングは必須です。

それすら面倒くさいという人も、せめて「誰が15をまだ持っているか」は把握しておきましょう。

それができてはじめてこのゲームが面白くなります。

 

勝利得点の目安を知るべき

この手のゲームをやる時に最初にやるべきは「勝利得点の目安を知る」ことです。

当たり前ですが、全カードはとれませんので、どれくらいの着地点を目指して勝負するのかが重要です。

 

得点カードは「-5~+10」ですので、合計得点は40点です。

  • 3人でプレイする時は、14点
  • 4人でプレイする時は、10点

が勝利得点の目安です。

 

この得点を目指して、

  • 高得点カード(9,10)を狙う
  • 中得点カード(5~7)を複数枚全力で取りに行く

のか2通りの戦略が決まります。

基本的にはいたちごっこの如く、他人がとっている戦略を見て、ゲームごとにかぶらないようにするのがポイントです。

 

ほぼ確実に当てはまる定石的なこと

ほぼ確実に当てはまる定石的なことです。

 

まず、10得点や9得点の場合には、多くの人が手札の15点付近を出します(当たり前ですが)。

そこで、あえて狙いにいかない場合(外のプレイヤーがバッティングすると想定した場合)は、

  • 3人プレイ→あえて1を出すのはありです。
  • 4人プレイ→次の人になるように、2を出すのもありです(もう一人は1を出す可能性がある)

というプレイングが大事です。

※ちまみに、他プレイヤーがこの戦略に気づいたらジワジワ得点が上がってしまいますw

 

また、強いカード(13点~15点あたり)は基本的に後半まで所持しているのが強いです。

というのも、高得点カードを獲得できるだけではなく、ほかのプレイヤーへの抑止力になるからです。

例えば、既に高得点カード(9,10)が出ている状態で、自分だけが15を持っているとします。

その時に、得点カード(8)が場に出たら、外のプレイヤーは「15で取られる」と考えて、低い手札を出す可能性が高いです。

そこであえて、そこそこのカード(8点とか)を出して獲得するという方法が可能になります。

 

最後に「低い点カード」はさっさと処分する方が良いです。

プラス得点の1~4あたりは手に入れてもあまり意味がないです。

こういう低い得点カードの時に、手札の弱いカードを使っておくのが定石だと思います。

 

「ハゲタカのえじき」についての個人的な雑感(考え中なこと)

「ハゲタカのえじき」についての個人的な雑感(考え中なこと)です。

今なお考えている所は3点あります

  • マイナス点の価値はどれくらいなのか問題
  • うまく共謀することで勝ちに行く戦略
  • 「必ず10得点には15を出すマン」という戦略
  • ゲームのルールをどうするか(合計得点か、1回ずつの勝負か)

 

マイナス点の価値はどれくらいなのか問題

これ、結構難しいです。

例えば、マイナス1点、2点はとったところで痛くないですが、マイナス5点だと痛いです。

 

では、「マイナス5点」の価値は「プラス5点」と同レベルなのでしょうか?

自分がマイナス点を取るということは、他のプレイヤーの得点が同じだけ上がるとも言い換えることができます。

そうなると、マイナス5点は、4人プレイなら15点分の価値を持つとも言えます。

では、なんとしてでも避けるべきか?「15点」を使うべきか?というと、そこまでではない気もします。

 

基本的に、手札の14点・15点は、みんな高い得点をGETするために使うので、10点~13点くらいを出しておけば確実に回避できます。

また、マイナスの価値を初心者は低く見積もるので、そんなに強いカードを出さなくても回避ができます

 

うまく共謀することで勝ちに行く戦略(意図的なバッティング)

うまく共謀することで勝ちに行く戦略もあるよなあ、と思っています。

例えば、既に高得点カードを持っている人がいた場合に、その人以外と結託して、マイナスカードに「高得点者が持っていない低いカードを出す」という手ができます。

こうすることで、意図的なバッティングを起こすことが可能になります。

 

また、1位を独走している人がいる場合には「その人を勝たせないために高得点カードを消費しよう」と他の人に呼びかけるという方法もあります。

ただし、基本的には裏切りのリスクもありますので、ケースバイケースではあります

 

「10得点には、必ず15を出すマン」という戦略

「必10得点には、必ず15を出す人になる」という戦略もあるよなあ、と考えていますw

どういうことかというと「10得点が出ていたら、15を出すと宣言して、実際に出す」をやり続ける方法です。

こうすることで、他の人はバッティングを避けて得点10のときには、15を出さなくなります。

そうすると、確実に10を確保できる(しやすくなる)ので、かなり有利に戦いを進められます。

 

ゲームのルールをどうするか(合計得点か、1回ずつの勝負か)

このゲームは基本的に1位を狙いに行くゲームですので、自分が負けている時には戦いようがありません。

※他のプレイヤがー高得点カードを持っていて、自分の手札が弱い時

 

ここで、「単発の勝負にせずに、合計勝利順位で競う」というルールを導入すると、またゲーム性が変わります。

負けが濃厚なプレイヤーたちも、そこそこの得点を確実に確保する(1つでも順位を確実に上げる)という方向になり、出す手札が変わってきます。

 

【まとめ】「ハゲタカのえじき」はとにかく名作です

「ハゲタカのえじき」はとにかく名作です。

こんなにシンプルで美しいルールのゲームはなかなか無いと思います。

好き嫌いがはっきり別れますが、「ボードゲーム好きな人」は買って損はしないと思います。

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