あるアルパカの知恵

アラサー男の趣味ブログ。楽しい話と、役立つ話を提供します。

「プラットフォームの教科書」を読んで今後のビジネスについて考えた

「プラットフォームの教科書」は良書でした。

今20代、30代の方は「バリューチェーン構造」ではなく「プラットフォーム構造」のビジネスに携わるべきかも知れません。

※仮面ライダーの変身用ベルトはプラットフォームのコンセプト…みたいな話が面白かった

プラットフォームの教科書 超速成長ネットワーク効果の基本と応用

プラットフォームの教科書 超速成長ネットワーク効果の基本と応用

 

プラットフォームとは何か

そもそもプラットフォームとは何か?

もともとは、様々な業界の専門用語でした。

  • 自動車業界:「車台」(自動車部品を乗せるところ)
  • IT業界:「システム環境」(このシステムのプラットフォームは○○)
  • 鉄道業界:「駅のホーム」

いろいろな業界で使われていた言葉が、2000年台からビジネスの世界でキーワードとして使われ始めたようです。

 

アメリカの四天王的存在GAFA

GAFA知っていますか?プラットフォームビジネスで成長したアメリカのIT企業4社のことです

Google,Apple, Facebook, Amazonのことですね。

 

プラットフォームの特徴は3点

  1. 急速に成長しうる
  2. 一人勝ちできる(WTA:Winner Takes All)
  3. 一人勝ちが突然くつがえされる

また、従来型の産業の「バリューチェーン構造」と異なり、「レイヤー構造」である点も特徴的です。

それぞれのレイヤーに色々なプレイヤーが参加して、エコシステムを形成しています。

我々素人があるレイヤーで参加者として参加して、アマチュアエコノミーを支えています。

 

プラットフォームビジネスの分類

本書のプラットフォームビジネスの分類は以下の通り

  • メディア
  • IT産業
  • 決済
  • ゲーム

メディアはテレビから、ニコニコ動画、SNSといった世界へと移行。

IT産業はIBM360登場後、パーソナルコンピュータのOS、クラウド、スマホOSへと移行。

決済はクレジットカードから電子マネーや共通ポイント、スマホ決済へと移行。

 

それ以外にも既存ビジネスのプラットフォーム化も触れています。コンビニサービス、百貨店のショッピングモール化、ECサイト、電子書籍、音楽配信、無料電話など、2000年台になってから新たに現れたものが多数あります。

また、新しいプラットフォームとして、個人間売買、口コミコミュニティ、シェアリング、ブロックチェーンなどもあります。

 

プラットフォームのタイプ

プラットフォームビジネスの構造は2つの種類に大別可能です。

  1. 基盤型プラットフォーム(ゲームの存在を前提としたゲーム機)
  2. 媒介型プラットフォーム(ユーザ、コミュニケーションの媒介機能を持つ)

 

後者の媒介型プラットフォームは、ネットオークションやSNSなどが当てはまります。私のイメージ的には「場を作る」商売という感じ。

 

面白かった話

日常生活に近い、分かりやすく、面白い話が多かったです。良い本だ。

Tポイントは「プラットフォーム」

本書で面白かったのはTポイントはプラットフォームという観点でした。

当然、Tポイントを多くの人に使ってもらうことで、顧客の囲い込み、顧客の購買動向のデータ収集・分析の意味があります。

 

しかし、それだけではありません。

ポイントカードというプラットフォームの上に「色々なお店が乗っている」ともいう見方もできます。

ポイントカード側から見ると、お店は自分たちのビジネスの協力者(顧客)となるのです。

「他のプレイヤーが提供する製品やサービスと一体となって始めて価値を持つ」のがプラットフォーム=土台なのです。

 

仮面ライダーの変身用ベルトのプラットフォーム化

産業構造がバリューチェーン構造から、レイヤー構造に変わってきたこと(プラットフォーム化)に伴って、仮面ライダーの変身用ベルトも「プラットフォーム化」してきています。

 

仮面ライダーは2つの基本設定があります

  1. 主人公はオートバイに乗る(仮面ライダードライブは例外)
  2. 変身のためのベルトをしている

 

昔の変身ベルトは、変身用の「単機能ツール」でした。

しかし、2004年の仮面ライダーブレイドから変身ベルトは大きな構造の変化があり、変身+オプション部品(戦闘機能アップ機能)が登場しました。

例えば、仮面ライダーフォーゼでは、変身ベルトに部品の差込口があり、戦闘機能をアップする「スイッチ」を差し込む仕様でした。

 

つまり、ベルト単体では意味がなくなりました。

他のものの存在や利用を前提にしている=プラットフォームとなったのです。

 

※余談ですが、これによってバンダイの玩具は大ヒットしたらしいですよ

 

SW産業やネットビジネスは収穫逓増が働く

現実世界の製造業などでは、規模が増えていった場合に、ある規模で限界が来ます(HWの制約などで)。

一方で、SW産業、ネットビジネスは収穫逓増(しゅうかくていぞう)が働きます。つまり、規模が増えていっても、限界が来ないで、その分売れるということ。

 

AmazonのKindleに見るオープン化戦略

プラットフォームビジネスでは、どのレイヤーをどの程度他社にオープンにするか(保管製品を受け入れるか)が大事です。

Amazonの場合、Kidnleは完全にクローズドな構造ではなく、半分オープンな戦略を意図的にとっています。

 

電子書籍のレイヤー構造は以下のようになっています。

  1. コンテンツ
  2. コンテンツストア
  3. リーダー・アプリ
  4. ハード・OS

 

Kindleの場合は、意図的にこのような戦略をとっています

  • 【オープン】コンテンツはKindleストアで買ったものは自由に読める
  • 【クローズド】コンテンツストアは「Kindleストア」しか使えない
  • 【クローズド】リーダー・アプリは「KindleReader(アプリ)」しか使えない
  • 【オープン】ハード・OSは「Kindle端末」もあるが、iOSやAndroid端末からも上位層のKidleReaderにアクセス出来るようにしている

こうすることで、リーダー・アプリやコンテンツストアの部分は自社でしっかりと握っています(売上が出るコンテンツ販売は他社に立ち入らせない)

 

他の例も面白かった。

  • ソニーのPSは自由にゲームを作らせる(オープンな方向)
  • 任天堂は良いゲームしか出さない(クローズドな方向)

 

  • Androidは自由にアプリを登録できるPlayストアを運営(オープンな方向)
  • Appleは厳しい審査に通ったアプリだけが登録できるiTunesストアを運営(クローズドな方向)

 

プラットフォームの教科書を読んだ感想

読んでわかったのはプラットフォームは一人勝ちできる可能性もあるけど、かなり不安定ということ。

もし個人でビジネスをするのであれば、プラットフォームの上に乗るコンテンツホルダーの方向性かな。プラットフォームを渡り歩くのは仕方ない、と割り切る必要があります。

※あるいは個人ブランドを確立し、ファンサイトのようなものを運営して、自分でプラットフォームを持つという方向も

 

アカデミックな話はなく、簡潔な言葉と、面白い事例がたくさんの良書でした。自分でビジネスをやる人(副業含む)や、IT業界に関わる人は読んでおいて損はないです。

プラットフォームの教科書 超速成長ネットワーク効果の基本と応用

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